進相コンデンサを、3Dで見る。
切っても電荷が残る
力率を良くするコンデンサ。切り離しても電荷が残るので放電抵抗で逃がし、中で故障したらケースのふくらみで電流路を切る。そのしくみを確かめます。
原理を理解するための教材3Dモデル
参考型式:日新電機 PET-FK4N(OF式・6%リアクトル用、定格電圧7.02kV)。「外観」「内部」「動作」「結線」で切り替えます。部品をタップすると、名前・役割・つながる相手と、資料で確かめた範囲が出ます。
見るポイント
- 切っても電荷が残る。内蔵の放電抵抗で、開放5分後に50V以下まで下げます。再投入は5分以上あけます(放電コイル付きは5秒以上)。
- 小さな故障は自己回復。金属蒸着フィルムの素子は、小さな絶縁破壊ならまわりの蒸着膜が蒸発して絶縁が戻ります。
- 大きな故障はケースがふくらむ。保安装置がケースの変形の力で電流路を切り、内圧式保護用接点が遮断器を引き外します。保護用接点は警報ではなく引外し回路につなぎます。
- 絶縁抵抗はU端子1か所で3相ぶん。端子のあいだの放電抵抗が直流を通すので、Lを1か所に当てるとV・Wも同じ電位になります。測ったあとは素子が直流で充電されているので、放電してから外します。
- 6%用は定格7.02kV。直列リアクトルの分だけコンデンサの電圧が上がるためです。
根拠と未確認
資料で確認できたこと・簡略化したこと・未確認のこと
| 表したもの | 扱い | 根拠・理由 |
|---|---|---|
| 完全密閉のOF式・絶縁油 | 資料で確認 | カタログ p.2 |
| 6%用の定格電圧7.02kV | 資料で確認 | カタログ p.3 |
| 放電抵抗内蔵・開放5分後50V以下、再投入は5分以上(放電コイル付きは5秒以上) | 資料で確認 | カタログ p.3・p.24 |
| 金属蒸着フィルム・自己回復 | 資料で確認 | カタログ p.7・p.23 |
| 保安装置(ケース変形力で電流路を切断)、内圧式保護用接点(遮断器の引外し回路へ、AC220V/DC110V 5A) | 資料で確認 | カタログ p.23 |
| 内部の部品名(絶縁紙チューブ付リード線・支持板・可断片・内部素子) | 資料で確認 | カタログ p.23 の図 |
| 素子の数・並び・つなぎ方、放電抵抗と可断片の位置 | 未確認 | 資料に記述がない。模式で描いた |
| 3相の内部接続(素子・放電抵抗とも端子のあいだにΔ) | 簡略化 | 3端子の高圧進相コンデンサの一般的な形として描いた。この形式の内部接続図は未確認。放電抵抗が端子のあいだにあれば、つなぎ方がΔでもYでも、直流で3端子がつながる点は同じ |
| 外形寸法、端子(ブッシング)の数と位置、保護箱・吊耳の位置 | 未確認 | 外形図と照合できていない |
動きは順番を示すためのもので、時間や電流・電圧の大きさは表していません(計算で示した値は、そのつど式を書いています)。実際の操作・試験は、取扱説明書・社内手順・作業責任者の指示に従います。
出典
- 日新電機「電力用コンデンサ 関連機器」カタログ(Cat.No.237 R5、2023年10月) p.1〜3、p.7、p.11〜13、p.23〜26。2026年10月27日閲覧。