2 電流を読む
1本の線で三相を表現。機器を押すと役割を表示。
0 Aでも無電圧ではありません。図の回路は接続されたままで、電圧はかかっています。実機の無負荷電流はこのモデルでは省略しています。
動きは負荷へ伝わる電力のイメージ。交流電流の向き・速さ・大きさを表すものではありません。
なぜこの電流になる? 計算式を見る
三相平衡・正弦波では、S = √3 × 線間電圧 × 線電流 ÷ 1,000(kVA)、P = S × 力率(kW)。各相の電力を足した式を、線間電圧・線電流で表したものです。
- ① 負荷から皮相電力
- S = P ÷ 力率
- ② 変圧器の一次線電流
- I_H = S × 1,000 ÷ (√3 × 6,600)
- ③ 変圧器の二次線電流
- I_L = S × 1,000 ÷ (√3 × 二次線間電圧)
- ④ 高圧側CTの二次電流
- I_CT = I_H × 5 ÷ CT一次定格電流
理想変圧器では一次・二次の皮相電力が等しいため、電圧が低い側ほど線電流は大きくなります。CTはその高圧側電流を比率で縮小して、計器へ伝えます。
√3は三相平衡の線間電圧・線電流を使うための係数です。たとえばY結線では相電圧 = 線間電圧 ÷ √3、線電流 = 相電流なので、3相分を足すと3 ÷ √3 = √3になります。Δ結線でも線量で表せば同じ式です。表示値は巻線の相電圧・相電流とは区別してください。
容量・力率・CT比を変えると何が変わる?
- 同じkWで力率を下げる:皮相電力が増え、一次・二次・CT二次の電流がすべて増えます。
- 同じ負荷で変圧器容量だけ増やす:負荷電流は変わりません。変わるのは変圧器の定格電流と、定格に対する負荷の割合です。
- 同じkW・力率で二次電圧を上げる:二次線電流は減ります。一次電流とCT二次電流は変わりません。
- CTを20/5から40/5に変える:CT二次電流は半分に。変圧器を流れる一次・二次電流は変わりません。
定格電流は設備条件を入力すると表示します。
この図で省略しているもの・出典
三相平衡の定常状態を扱う学習モデルです。変圧器の損失・励磁電流・インピーダンス・電圧変動、CTの誤差・負担・飽和、波形ひずみ・突入電流・事故電流は計算していません。定格超過時も比率計算を表示しますが、実機の挙動は再現しません。
図は役割の関係を示す概念図で、施工用の単線結線図ではありません。断路器、避雷器、保護継電器、VT、接地、低圧遮断器などは省略しています。PAS・VCBは接続状態を固定しており、開閉操作や保護協調の教材ではありません。CT二次は計器につながる閉回路として描いています。
- 三菱電機:変圧器の定格電流について — 定格容量・定格電圧から線電流の実効値を算出する考え方。
- 三菱電機:電力管理用計器の基礎知識(変成器) — CT比・定格・負担の確認先。
確認日:2026年10月4日。6,600V・各容量・CT比は関係を比較するための設定値で、特定型式の採用や定格適合を示すものではありません。