今日は何を確認する?
最初から全部読まなくて大丈夫。目的に近い入口を選んでください。
自動・保護・負荷・調速・絶縁
ソレノイド、軸受、ガバナ、AVR…
記録欄の名前から逆引き
まず試験を選ぶ
選んだ項目に応じて、教材そのものが切り替わります。
自動始動・停止シミュレーション
PAS開放を起点に、停電から負荷切替までをアニメーションで追います。
区間タイム
停電側の流れ
発電機まるごと解剖図
部品名をタップすると、「どこ? → 役割 → 試験との関係 → 成績書のどこ?」までつながります。図は代表構造です。実機位置が未確認のものは、候補位置として表示します。
ドライダミー負荷試験
発電機に抵抗負荷をつなぎ、出力・周波数・温度・運転状態を確認します。負荷は発電機の定格と試験目的に合わせて決めます。
1. 定格と負荷率から、必要なkWを出す
初期値は計算例です。銘板の定格有効電力を入力してください。
候補ボタンは計算用です。この順番で投入する手順や推奨負荷率を示すものではありません。
kVAしか書いていない場合・電流計算の前提
定格有効電力は、同じ定格条件のkVA × 定格力率で確認します。例:125kVA × 0.8 = 100kW。抵抗負荷の力率がほぼ1だからといって、発電機の125kVAを125kWと読み替えません。
三相平衡・抵抗負荷(力率1)の概算線電流:I = P × 1000 ÷(√3 × 線間電圧)。実測では三相それぞれの電流と電力計のkWも確認します。不平衡時や他の負荷がある場合に、この概算をそのまま当てはめません。発電機・負荷装置・ケーブル等の電流定格は別途照合します。
負荷装置は対応電圧によって使えるkWが変わる場合があります。同一抵抗なら電力は電圧の二乗に比例しますが、切替結線のある製品もあるため、実際の容量はその電圧のメーカー仕様を使います。メーカー製品例
2. 継続時間は、試験要領から入力する
運転時間は未確定です。
容量や負荷率だけでは時間は決まりません。消防庁の負荷運転要領は「必要な時間」としており、全国一律の30分・60分とは書かれていません。暖機・各負荷段階・目標負荷の保持・冷却を分け、使用機器の取扱説明書と試験計画で決定します。消防庁:総合点検・負荷運転
消防法・保安規程・メーカー点検の違い
- 消防用設備等の非常電源:消防法に基づく点検の対象。機器点検は6か月ごと、総合点検は1年ごと。総合点検の運転性能は、対象機関について負荷運転または内部観察等で確認します。ヤンマーの点検案内
- 負荷運転を選ぶ場合:対象の点検要領では、定格回転速度・定格出力の30%以上で継続運転。実負荷も選択肢に含まれ、ドライダミーだけが唯一の方法ではありません。消防庁 第24
- 例外・周期:ガスタービンはこの負荷運転の対象外。予防的な保全策を講じる場合は、製造年または前回の負荷運転・内部観察等からの6年の条件があります。「6年間すべての点検が不要」ではありません。改正の説明
- 自家用電気工作物の保安:該当する設備では、電気事業法に基づく保安規程・点検計画も確認します。消防の負荷運転と同じものと決めつけません。経済産業省の案内
- メーカー保守・竣工時試験:目的によって負荷率・時間・測定項目が異なります。30%の点検だけで全負荷性能や全ての負荷投入特性を確認したとは扱いません。
適用対象・点検周期・資格は設備と点検内容で確認。消防庁による不適切な営業情報への注意喚起も参照してください。
3. 試験の流れと、各段階で見ること
現場の試験計画を組むための整理です。端子接続・遮断器操作の順番は、実機の操作票で確定します。
- 計画・事前点検
試験目的、定格kW・電圧・周波数、目標負荷、保持時間、記録間隔、メーカー管理値、中止条件を確定。既設負荷への影響、切替方式、停電対応、責任者も確認します。
- 負荷装置・測定の準備
対象を隔離して無電圧を確認したうえで、承認された結線と接地・保護を確認。負荷装置の電圧別容量、ケーブル、冷却用補機電源、ファンと排風経路を確認します。発電機の排ガスと負荷装置の熱風を区別し、吸気への再循環を避ける配置にします。
- 始動・無負荷時の確認
機種別の暖機条件に従い、電圧・周波数・油圧・水温・漏れ・異音を確認。負荷装置の冷却が成立していることを確認してから、計画した負荷投入へ進みます。
- 段階投入・目標負荷で記録
メーカー指定の投入幅で負荷を上げ、実測kWで目標を確認。電圧・三相電流・周波数・各温度を、時刻と負荷条件をそろえて記録します。異常警報、指定範囲外、漏れや異常発熱があれば、決めた中止手順に移ります。
- 除荷・冷却
指定手順で除荷。発電機の冷却運転と負荷装置のファン冷却は別々に確認します。負荷を切った直後に補機電源も一括遮断する手順にはしません。具体的な冷却時間は各機種の取説で確認します。
- 復旧・記録
冷却・停止・隔離確認後に仮設を撤去し、操作票に沿って復旧。自動始動待機、スイッチ・弁・充電器等の状態を確認し、燃料等の補給、不備と処置を記録します。
装置の仕様例:デンケン(強制空冷・補機電源・電圧別容量)。操作順・冷却時間は使用する型式の取説が必要です。
4. 成績書に何を残す?
| 項目 | 記録する内容 | 見方 |
|---|---|---|
| 試験条件 | 型式、定格kW/kVA・力率、電圧、周波数、機器構成、根拠資料 | 銘板と実機を一致させる |
| 負荷と時間 | 段階ごとの実測kW・負荷率、到達時刻、開始/終了時刻 | 負荷装置のスイッチ値だけで決めない |
| 電気 | 線間電圧、R/S/T各相電流、周波数、必要に応じ力率・回転数 | メーカー範囲・相間差・変動を確認 |
| 機関・温度 | 油圧、水温、設備が備える油温・排気温度、指定測定点の温度 | 測定位置・計器・単位・負荷を一緒に記録 |
| 状態・復旧 | 漏れ、異音、振動、煙、警報、処置、待機復旧確認 | 異常なし/未測定/対象外を分ける |
記録欄のひな形
現場名/発電機型式/負荷装置型式/試験目的/根拠資料/管理値の出典
測定時刻|負荷kW・%|電圧V|R/S/T電流A|Hz|油圧・単位|温度℃・測定点ID|異常・処置
管理値は型式別資料から転記します。水温・油温・軸受温度に、一律の合否温度は設定しません。
温度は「何の温度か」から探す
まず既設の計器・センサ表示を確認。追加測定は、取説・配管図・成績書で指定位置を特定してから行います。下の図は部品を探すための代表図です。
| 測るもの | どこを見る? | どう測る・記録する? | 混同しないこと |
|---|---|---|---|
| 冷却水温度 | 制御盤の水温表示と、そのセンサが取り付く機関の冷却水系 | 既設センサの指示値。入口/出口を別記する場合は、配管図で両測定点を確認 | ホース表面温度は水温ではない。入口は「何への入口」かを書く |
| 潤滑油温度 | 油温表示・取説に示す油温センサ位置 | 装備されている油温計を読む。未装備なら指定測定方法を確認し、代替値を捏造しない | オイルパン表面と油そのものの温度は別。油圧も別の項目 |
| 発電機の軸受温度 | 発電機の回転軸支持部。駆動側/反駆動側の有無・位置を実機図で確認 | 内蔵センサがあればその値。表面測定指定なら、指定した軸受ハウジングの点を毎回そろえる | 回転軸自体に触れない。内蔵センサ値とハウジング表面値を同じ欄で比較しない |
| 排気ガス温度 | 排気管等の既設熱電対・表示。気筒別/過給機の前後などを図面で特定 | 指定センサの指示値と位置を記録。未設置なら計測方法をメーカーへ確認 | 放射温度計で排気管を測っても、内部の排気ガス温度にはならない |
| 吸気・周囲温度 | 試験要領が指定する吸気側の空気・室内/外気 | 空気用の適切な温度センサで測定。測定位置、排風や日射の影響を記録 | エアクリーナ外装を測った値は吸気温度ではない |
| 本体表面・巻線 | 機関/発電機のどちらかを特定。本体表面は指定点、巻線は指定の内蔵測温装置等 | 表面測定は接触式または放射式の条件を記録。巻線は型式別の方法による | 外装表面から巻線内部温度を決めない。「本体」の一語だけで記録しない |
測定点が分からないときは「未特定」と記録して確認します。運転中にカバーを外す、回転部へ近づく、高温・加圧中のキャップを開けて測る方法にはしません。
冷却水の「入口/出口」を整理する
一般的なラジエータ冷却回路の考え方です。バイパス、別系統、熱交換器がある実機では配管図を優先します。測定記録には「機関出口・既設水温計」のように、対象と位置を付けます。
放射温度計を使う場合
測るのは対象の表面です。放射率、表面状態、周囲からの反射、測定距離と測定範囲で値が変わります。レーザーの点だけを測っているとは限りません。比較するなら同じ測定点・計器・条件で記録します。HIOKI:放射温度計取説(放射率・測定の注意)
接触式も、表面用と内部測定用のプローブは用途が異なります。HIOKI:温度ハイテスタ取説
管理値と換気の確認
許容温度・警報値・測定装備は機種で異なります。指定範囲は対象機種の資料で確認し、負荷率と経過時間をそろえて比較します。室温だけで換気良否を判定せず、換気口と換気装置の作動も確認します。消防庁:運転状況・換気
この表は測定対象を区別するための整理です。実機の測定点番号・合否値は未確定。発電機のメーカー・型式と測定点図が分かれば、具体的な位置へ置き換えられます。
このガイドの確認範囲・出典(2026年9月18日)
消防庁の現行掲載「第24 非常電源(自家発電設備)」の負荷運転・換気、2018年改正説明、経済産業省の保安規程案内、負荷装置メーカーの公開仕様、HIOKIの測温資料を照合しました。実機型式は未指定のため、接続端子・投入段階・継続時間・温度の位置と管理値は未確定です。自動始動・保護試験の既存教材は今回の負荷試験ガイドとは別の内容です。
消防庁の点検要領一覧 / 点検改正資料 / デンヨー / デンケン / ヤンマー
成績書と実機資料で照合する項目
このページの秒数・測定値は教材の例です。実設備の成績書原本、機関・制御盤の型式、展開接続図との対応は未確認です。
停電検出、始動指令、電圧・周波数成立、負荷切替、復電確認、商用復帰、機関停止、再始動可能への復帰を、それぞれの起点と終点で記録します。
異常ごとに、検出条件、入力接点の平常時・異常時、判定時限、遮断器・機関停止・警報の動作、ラッチと復帰条件を実機図面で照合します。警報だけの異常もあり、全異常が同じ出力を動かすとは限りません。
始動用蓄電池は測定点・始動前後の時点・負荷状態をそろえ、前電圧から後電圧を引いた値を電圧低下として記録します。例:12.4 V − 12.4 V = 0.0 V。合否は蓄電池の型式・メーカー条件で確認します。
停止ソレノイドの役割
自動試験の「エンジン停止 → ソレノイド復帰」が何を意味するのかを、ここで詳しく見ます。
ソレノイドがエンジンを止めるまで
または保護動作
リレー/CPU
機構が移動
停止側へ
燃焼終了
中では何が動いている?
「通電で運転」と「通電で停止」がある
運転中はソレノイドを励磁して燃料供給位置を保持し、停止時に消磁するとスプリング等で停止位置へ戻る。
通常運転中は無励磁で、停止指令時だけソレノイドを励磁して停止レバーを動かす。
教材の「停止機構の復帰 30 秒」は何を見ている?
教材では、エンジン停止後に停止系のソレノイドや停止機構が元の待機位置へ戻り、次回始動可能な状態へ復帰するまでを確認する区間として扱います。
時系列と給電状態を一緒に読む
商用と発電機を並列にしない切替方式の教材例です。実機の接点・タイマ値を表す図ではありません。切替器の開放確認・インターロック・切替間の無電圧区間は、この時間モデルでは省略しています。
| 経過時間 | 機関・制御の状態 | 負荷への給電元 |
|---|---|---|
| 停電 0 秒 | 停電検出の待ち時間開始 | なし |
| 3 秒 | セル始動 | なし |
| 9 秒(3 + 6) | 機関運転・発電成立 | なし |
| 11 秒(3 + 6 + 2) | 電圧等の成立確認後、発電機へ切替 | 発電機 |
| 復電 0 秒 | 商用電圧回復、復電確認の待ち時間開始 | 発電機 |
| 60 秒 | 商用へ切替、機関は無負荷運転 | 商用 |
| 180 秒(60 + 120) | 機関停止 | 商用を継続 |
| 210 秒(60 + 120 + 30) | 停止機構の復帰・再始動待機 | 商用を継続 |
最後の 30 秒は、この教材で区間を分けるための例です。実機のソレノイドの方式、復帰条件、タイマ名称・値は未確認です。
機関と制御盤の型式・末尾記号、該当版の取扱説明書、展開接続図、タイマ設定一覧、負荷切替器の方式、承認された試験要領・成績書原本を用意します。再停電、始動失敗、切替失敗、停止失敗時の動作も確認します。
異常入力を戻すこと、警報をリセットすること、遮断器を再投入することは別の動作です。原因を除き、実機の許可条件・復帰手順を満たすまで自動で再投入できるとは扱いません。
この教材では、停電後の始動、発電成立後の切替、復電後の商用復帰、機関停止、待機への復帰という順序を説明しています。再停電や故障時の分岐、同期・並列運転の制御は再現していません。
確認した資料:消防庁「第24 非常電源(自家発電設備)」PDF 6〜7ページの始動・停止性能は、設備のタイムスケジュールとシーケンスによる確認を示しています。資料本文に発行年月・版の記載なし。確認日:2026-09-12。このページの 3 / 6 / 2 / 60 / 120 / 30 秒を規定する資料ではありません。
成績書の項目から逆引き
項目名を押すと、その説明へ移動します。
絶縁・接地
測定項目の意味を整理します。下記の数値は読み方の教材例で、実測原本との対応は未確認です。
絶縁抵抗
見るもの:巻線などの充電部とフレーム・大地側の間が、電気的に漏れにくいか。
※測定電圧・切離し条件・対象回路は実機試験要領を確認。
接地抵抗
見るもの:発電機フレームから接地極・大地へ至る接地経路の抵抗。
※合否には適用する接地工事の条件、接地網の構成、測定方法、実機資料の確認が必要。