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6.6kV CVケーブル・三相一括

充電電流を、根拠で比べる

同じ条件でも、静電容量の決め方で結果は変わります。 使う前の確認事項

1 ケーブルの条件

各心が遮へいされたCV 3心の導体を一括し、接地された遮へい層との間に正弦波交流を印加する計算です。運転中の三相充電電流とは区別します。

電圧は試験条件の入力値です。10,350Vの適用可否をこの画面では判定しません。双興電機の参考表は原資料の10,350Vに限定します。

実測静電容量を入力する(4つ目の比較・任意)

三相一括・被試験物全体の静電容量を入力します。ケーブル長や3倍を重ねて掛けません。

計算結果とリアクトル台数は下の「実測静電容量から計算」に表示します。

測定条件が合えば対象設備に即した判断材料になりますが、測定精度や低電圧測定と耐圧時の違いは残ります。実測Cから求める充電電流は、損失電流を含む試験器の全出力電流ではありません。

2 計算結果を比較

充電電流 → リアクトル台数 → トランス負担電流の順に確認できます。

台数計算の前提:R-1220K・許容167mA・10分、2Kは最大4台・5Kは最大3台で比較。損失電流は含みません。DR-1220MH標準A2の500mA測定範囲は、補償前の各方式の充電電流と別に照合します。

結果の差を確認する
同じ原資料の「JIS規格」欄も確認する

双興電機の資料が「JIS規格」として掲載する値です。適用する規格の版は当該ページで確認できないため、現行JISへの適合判定や保証最大値には使いません。

結果の選び方・違いを確認する

なぜ値が違うの?

基本となる公式は共通で、Ic = 2πfCV。違いは主に、静電容量Cの決め方です。メーカー掲載参考値、容量表の参考値、特定構造の理論値は、同じ意味の数値ではありません。

共通入力をそろえても、資料が想定するケーブルの構造・寸法・評価条件まで同一とは限りません。差は「誤差」やケーブルの良否を表しません。

比較している物理量は、どの方式も「導体3心を一括した交流試験時に、試験器から被試験ケーブルへ流れる充電電流」です。通常の三相運転では、各相に位相の異なる対地電圧がかかり、各相電流のベクトル和を扱います。その3相運転の電流を算術で足した値との比較ではありません。

どの値を使えばいい?

  • 実測C:対象と測定条件が一致する場合に、設備に即した検討の材料にする。
  • 試験器容量:対象ケーブルの仕様・最大値の定義と、試験器メーカーの選定基準を確認する。参考表・容量表の値を自動的に保証最大値とは扱わない。
  • 理論値:原理や概算の理解に使う。対象ケーブルとの構造差・仮定を確認する。

ケーブル寸法モデルの計算条件

C₁ [μF/km] = 0.02413 × εr / log10(D/d)。全体C [F] = C₁ × 3 × (1+撚り込み率/100) × 長さ[m]/1000 × 10⁻⁶。SFCC静電容量表のカタログ容量にこの撚り込み補正を再び掛けることはしません。

旧データ・任意Cによる計算(1心/一括・単位換算)

従来の値を保存した学習用計算です。旧データの採用元は未記録ですが、登録6サイズの値は今回確認したSFCCの参考容量と一致しました。対象設備のメーカー値であるとは限りません。この欄は上の根拠別比較・リアクトル計算と独立しています。

このボタンは電圧だけを変更します。Cは対象ケーブルに合わせて入力してください。「1心だけ」は他心との相互容量を含む任意の試験結線を自動評価しません。

忘れても作り直せる親公式

Ic = 2πfCV ― 充電電流は、周波数・静電容量・試験電圧に比例します。

記号意味・英語・単位
Ic充電電流 Charging current [A]。Iは電流の慣用記号、cはchargingを区別する添字。
f周波数 Frequency [Hz = 1/s]。英語の頭文字。
C、C₁静電容量 Capacitance [F]。Cは被試験物全体、添字1は1心分を区別。
V試験電圧 Voltage [V]。交流の実効値。
D、d径 Diameter [mm]。大文字は外側、小文字は内側。D/dは同じ単位なので無次元。
εr比誘電率 Relative permittivity [無次元]。εは誘電率の慣用記号、rはrelative。資料の2.3は絶対誘電率ではなく比誘電率。
L、ILインダクタンス Inductance [H]とリアクトル電流 [A]。Lは慣用記号。添字Lは誘導性枝を区別し、ケーブル長と混同しない。
単位・復元方法・増減関係

単位:Hz × F × V = (1/s) × (A·s/V) × V = A。μFを使うときは10⁻⁶を掛けてFへ、AをmAにするときは1000倍します。

親公式は I = V/X。コンデンサでは Xc = 1/(2πfC) なので、割り算を整理すると Ic = 2πfCV を復元できます。さらに基本へ戻るなら q = Cv、i = dq/dt。正弦波を微分すると角周波数2πfが現れます。qは電荷 Charge [C:クーロン]、i・vは瞬時値です。容量記号Cと電荷の単位Cは別です。

同じ構造で、f・C・Vのいずれかが2倍ならIcは2倍。長さ2倍ならCも約2倍です。単位だけでは2πや心数は決まらず、定義と結線が必要です。

対になる式:Xc = 1/(2πfC)、XL = 2πfL。周波数が上がるとC側の電流は増え、同じLのリアクトル電流は減ります。

三相一括では各導体が同電位になるため、理想的には心間容量の両端電圧はゼロです。各心遮へいの対遮へい容量は並列に加算します。三相運転時の作用静電容量や線間容量をそのまま3倍してはいけません。

寸法式は同軸円筒の静電容量に由来します。0.02413は真空の誘電率と、自然対数から常用対数、F/mからμF/kmへの換算をまとめた係数です。εrが増えるとCも増え、D/dが増えるとCは減ります。

問題文の「三相一括・対地静電容量・耐圧試験」が目印。通常運転の線間電圧から相電圧へ換算する場面とは違い、一括試験電圧を√3で割りません。

これだけ覚える:式はIc = 2πfCV。先に「Cは何心分か」を確かめる。参考値と最大値は別。リアクトルは大きいほどよいわけではない。

出典と確認状況

既存数値の確認日:2026年9月12日。2026年9月18日に名称を整理し、CC-50MNの計算式(本文10ページ)を再確認して実測Cを比較欄へ統合。原資料の図や紙面は転載せず、計算に必要な数値・条件とリンクを保持しています。JIS本文の現行版、実際のケーブル仕様・Cの最大値、使用する試験機器一式の適合は未確認です。

使う前の確認事項

計算・学習補助です。実設備の試験は、現場責任者・社内手順書・操作票・系統図・対象機器の取扱説明書と照合してください。接続変更や実測Cの測定に先立ち、停電・全電源からの切離し・無電圧確認・放電・誤投入防止・両端の試験区画を確保します。保護接地と被試験導体の短絡接地は役割が異なるため、試験範囲の接地処理は指定結線図で確認します。試験後の放電・残留電荷の再確認までが対象です。